できれば誰かに引き継いで使ってもらいたい…そう考えて購入することも多いのがいわゆる一生ものアイテムかと思います。
これまでの人生で、一生ものというキラーワードに惹かれ購入したファッションアイテムが何個もありました。
ミニマルライフにたくさんの一生ものはいらないのかもしれませんが、昔は自分へのご褒美だの、自分でお金を払うのだからいいじゃないか(だって仕事頑張ったんだから)などの心の声に押されておりました。
周りの人はどう思っていたかはさておき、ですが(笑)。
ただ、一生ものは意外と繊細でお直しなどもそれなりに必要なことが多いと言えます。
でも、「憧れのアイテムを手に入れたい」という願いはモチベーションアップにもなるので、ご検討中の方がいるとすれば私は応援したい気持ちがあります。
ということで、私が持っている一生もの系と言われやすいアイテムについてちょっと老婆心ですが書き記そうかと思います。
シャネルのアイコニックなバッグ「マトラッセ チェーンバッグ」
シャネルが生み出したスタイルというのは、彼女が活動していた時代背景を考えるとやっぱりアイデアとセンスが抜群だったのでしょうね。
今では当たり前のアイコン的存在のマトラッセ(フランス語でキルティング)ショルダーバッグは、当時は画期的なアイテムだったようです。
それまでのパーティーバッグはショルダータイプではなかったらしく。
このバッグのタイプは、ショルダーにもできるし、2重にしてハンドバッグに、紐を無視してクラッチ風と3WAYに使えます。
このバッグのウンチクは詳しい方が多いかと思いますが、公式HPにはイメージ重視で掲載されています(前はクラフトマンシップなことも書いていたのですが今はなさそう)。
クラシック ハンドバッグ : ハンドバッグ ストーリー - CHANEL
私のファーストシャネルバッグは、定番ではなくスポットアイテム。
シーズンのコレクションで提案されていた、ラム革にパンチング処理を施した軽いチェーンバッグでした。
当時の私は30代で、はじめてのシャネルバッグに気持ちは高まりました。
しかし、欲張りなもので…すぐ飽きてしまい、やっぱりど定番のチェーンバッグが欲しくなったのでした。
そんな頃って、雑誌でも一生ものアイテム特集をしているんですよね^_^;
とある雑誌に掲載されていたのが、ラムスキンの黒のシルバー金具のチェーンバッグ。
私は時を空けず直営ショップに行き、そのまんまのバッグを買いました。
そして機嫌よく使い始めました。
ここでまたもや困ったことが起こります。
実は、ラム革って柔らかいのでスレやすいのです。
ヘビロテしていたこともあり、気がつくとバッグの裏側の表面の革がややスウェード化しています。角も同じくスレています。
こういうのを見ると…気持ちが萎えてしまうのです。
リペアショップに出すことも考えましたが、きれいに直せるのかの疑問もありました。
さて、定番のシリーズには牛革でつくられたキャビアスキンと呼ばれるタイプがあります(公式HPではグレインドカーフスキンと表記)。
ベージュ(昨年にブランディアで買取ってもらいました)はキャビアスキンを持っていて質感や丈夫さは経験済みだったので、黒のラムスキンは買取ショップで引き取ってもらうことにしました。
その頃シャネルの買取価格はあまり高くなくやや残念でしたが、気持ちは決まっていたのでそのまま買取ってもらました。
補足ですが、私が買ったラムスキンのバッグの価格は今の販売価格の約2分の1。
もう今なら買えない…。
キャビアスキンのサイズ、私が選んだのは?
なお、マトラッセのチェーンバッグにはバリエーションが多いようです。
ネットで見ると、どれが定番なのかわからないのでやはり直営ショップで確認することがおすすめですが横幅が25cmぐらい(公式HPでは26cmとなっています)が使いやすいサイズかと思います。
私は身長が155cm未満なので、以前は26cmサイズを選んでいました。
中は長財布、スマホ、リップ、ハンカチ、ティッシュあたりなら入ります。
ま、そもそもアクセサリーバッグのようなものなので、過度な収納力を期待はしない方がよさそうです。
逆にシンプル・ミニマル志向の方ならバッグに入れる物がそもそも少ないので大丈夫かもしれません。
ハレの日に持つ是非はマナーにうるさい場所では色々あるかと思いますが(個人的にはあまり気にしないですが)、ご祝儀袋もまあ、入る…かな^_^;
話を戻しまして、キャビアスキンの黒を購入するためにまたも直営ショップに行きました。
店員さんに前回選んだラムスキンのことを話し、キャビアスキンにすることを伝えました。
ちょうどその時、前のものよりも小さそうなバッグが目についたので尋ねてみたところ、一回り小さいサイズ(23cm)が出たとのことでした。
実は、キャビアスキンの黒を昔選ばなかった理由の一つが、割とサイズ感がゴツく見えたことなんです。
早速、鏡の前での試着でバランスをチェックした時、直感で小さい方がいいなと思い即決しました。
なお、23cmタイプの収納力は、ほんの数cmの幅の違いでも26cmのそれとは結構違いますので、選ぶ際の注意は割と必要かもしれません。
その後、もっと小さいサイズ(これはミニフラップバッグとか呼ばれている)にも一目惚れ→ラムスキンを買ってやはりラムスキンの繊細さにおののき(汗)→早々と買取ショップ行き→結局キャビアスキンを買い直す…という事態になったことを、反省の意味を込めて記します。
今は荷物が少ない日はこのミニマトラッセバッグでヒョイとお出かけ、のパターンが多いですね。
スレも汚れも傷も愛おしく…ができるバッグはエルメスのバーキン(しかもジェーン・バーキンさん本人だけ)?
長々と散財した話を書きまして申し訳ございませんでした。
世に言う一生ものも、壊れたり汚れたりすることは避けられないので、所有するなら事前にリサーチして後悔ないようにしていただける参考になればと思いまして個人の経験と感想を記しました。
昔は、日本の気候とフランスのそれとが違っていて、バッグの内側の素材がベトつくなどのトラブルも結構あったようですね。
今の製品はそのあたりも改善されていると思いますが、保管の際は風通しの良いところに、ちょこちょこ使ってあげることがバッグにとっても良いこと、また使った後の外・内側の汚れチェックもできるだけした方がベター、ということも付け加えます。
こうやって考えると、一生もの系はそれなりに気を遣う一品でありますが、ジェーン・バーキンさんのようにボロボロになるまであのバッグ「バーキン」を使い倒す姿にもちょっと憧れます。
↑画像はお借りしました。
私調査では、そのジェーンさんのバーキンもおそらく今は4代目(最近見た雑誌では、ステッカーも貼られていない状態でしたので)。
やはり1つのバッグで40年以上使い続けること(しかもヘビーユーズ)は、ジェーンさんでも無理な模様です…。
使用頻度を減らし、場合によっては買取ってもらうことも踏まえて丁重に使うのもありですし、ある程度の期間しっかり使って満足するのもありですし、要は自分の気持ち次第、なのですよね。