築40年でやっと
実家に戻って来て6年が経ちましたが、その間ちょいちょいリフォームを行ってきました。
初めに行ったのはLDKと洗面スペースのリフォーム。
実家は両親が建てたものだから思い入れがなかったのが本音ですが、今後ずっと住むと決めてから、自力で何とかしようと思ったのがきっかけでした。
↓この時からも月日は流れました
自分のお金を使ってリフォームすると「きれいをキープせねば!」ということで、飽きっぽい自分が割とマメに掃除をしております。
その後は1階のお風呂、その数年後に玄関とランドリースペース造作と、ある程度コストを掛けて家の中を整えて来ました。
しかし、我が家にはまだまだリフォームすべき場所がたくさんあります。
そもそも5人暮らしで店舗付きの家でしたから、店舗跡はもちろん客間(和室)をはじめ個室が余っています。
現在母との2人暮らし、ゆくゆくはおひとり様としてこの家に住むのかと思うと…もう持て余しておりますが(笑)、家は意外と生き物チックで気になった場所や必要に応じて手を入れないといけないプレッシャーを感じております。
そんな中で今回行ったのが外壁塗装と屋上&ベランダ塗装。
昨年(2023年)夏の台風での豪雨で、自室の窓枠から雨が入ってきたということをきっかけに、これはやらざるを得ないと腹をくくりました。
私の部屋は東側に窓があるのですが、そのそも敷地目いっぱい建っている&3階建で、向かい側に数年後マンションが建っております。
全ての外壁を塗装するためにはマンション側に足場を組むことが必須&工事費用はすごくかかるであろうと素人目でも思っていました。
でもそうは言ってられない事情もあるので、まずは外壁塗装の業者紹介サイト経由で県内の複数の塗装業者から選定。
お願いした業者に近隣へのご挨拶もしてもらい(足場を隣地のマンションに許可をもらわないといけなくてなかなかハードルが高かったです)、工期は約1か月で昨年(2023年)クリスマス頃に完了。
外壁の色は白から濃い目のグレーに変えました。汚れも目立ちにくいだろうというちょっぴりケチな発想もあって(笑)
そしてこの機会に、外壁の店舗サイン&アーケードの撤去もお願いしました。
意匠のないシンプルな外装になった我が家を見て…この家を建てた亡き父のことをちょっと思い出しました。
父が生きていれば82歳、どんな老人になっていたんだろうか、そして意匠を取り払ったことをどう思っているんだろうかなんて^_^;
でも、今後生きていく自分達にとって快適だったり安心であることを第一に考えたので、ここにお店があった証は我々の中でそれぞれ完結。
【BEFOER】
母曰く、足場が組める外壁側は2回ぐらい外壁塗装したらしいのですが、それにしても汚れている壁。
この写真は工事初日・店舗のテント撤去後のもの(店のサインはまだ未撤去でした)
グレーに塗られた壁を見て、こんなに変わるんだとびっくりしました。
右下のタイル部分もその後同色グレーに塗ってもらいました。
【AFTER】
昔のビルでもスタイリッシュに見えるなあと自負(笑)。
西日で色味が分かりにくいですが、グレーにして良かったです。
ついでに行った内装工事
さて、外壁塗装等の表側の工事の際、階段と廊下の壁紙&床貼り替え工事も行いました。
ここも40年(階段の壁紙は約30年ぶり2回目)手を入れていなかった場所です。
コストはかかりますが(想像以上にかかるんだと見積もりが出た時点でも思いました^_^;)、昨今の資材高騰等のことを思うと、早く行った方が結果お得かも…ということで工事を同時進行。
なお、このエリアについては、機能を優先…つまり「老後を見据えてメンテナンスを楽に」をテーマにしたリフォームにしました。
具体的には…
①壁紙は統一・白に
以前は階段・廊下・それらの天井の壁紙の種類がバラバラでしたが、全て同じものに統一しました。
壁紙も色や質感のバリエーションがたくさんありますが、流行のアクセントクロスやカラーで遊ぶということを諦めました。
諦めたと書くとマイナス感がありますが、我が家のリフォームの場合、元の壁紙を剥がしたその上に貼り直すような感じになるので、そもそも壁面の凸凹が懸念されていました(特に階段はコンクリート下地)。
であれば、いっそのこと普遍的な白にしようと決めました。
白だと私も汚さないように気をつけるし、もし剥がれたりしても白だと自分で補修することも可能かも?という素人考えです(笑)。
それにアクセントクロスはいつか飽きが来る可能性があるかも…という思いもありました。
なお、白にしたもう一つの理由は明るさ。
特に階段と廊下は日中でも暗いこともあって、壁紙に暗めの色(グレー等)を使うとより空間が暗くなると思ったのです。
【BEFORE】
階段の壁紙は祖母の見立てのエレガントな花柄でした。あちこち剥がれてきていて悲しい空間でした。
ここは2階の廊下の壁紙。
クリーム色地にストライプ柄でしたが、薄汚れていましたし、照明のスイッチも劣化していました。
2階の踊り場ゴミ捨てーション付近の壁紙&巾木は剥がれが目立っていました。
【AFTER】
真っ白で明るい空間に変わりました!
2階の踊り場ゴミ捨てーションも壁紙がきれいになったのを機に少し手直ししてブラッシュアップ。
なお、黒のロゴが入っている袋は読み終えた新聞を処分するまでの一時保存の役割。
↓設置当時のゴミ捨てーションのことを記事にしていました
白い壁紙、本当は好みのものがあったのですが、それは工務店推奨のものではなかった(リフォーム用には厚みのあるタイプをとのこと)ので、だったらこれでいいや、と妥協したのも事実。
リフォームに過剰な希望を持つのは難しいのだと再認識しました(笑)。
②照明はダウンライト&人感センサー付き
天井の壁紙張り替えのついでに、前からやってみたかった人感センサー付きのダウンライトの施工もお願いしました。
前述しましたが、廊下部分は日中でも暗いので、その度スイッチのON・OFF操作が地味に面倒(当然消し忘れもある)。
照明器具は階段を含めると8か所設置していますが、器具の笠部分の掃除も面倒…といっても年に2回ぐらいしかしないけど、その際脚立を持ってこないといけないの何だかなぁって。
LEDのダウンライト施工のデメリットは、交換等の際自分でメンテができないことですが、普段のメンテのアクション数が減る=生活クオリティが上がると判断。
でも細かく言うと、もっとダウンライトのデザインを選びたかった(事前に点灯した際の状態がわかりませんからね)という反省はありますが^_^;
今までの習慣で、ついスイッチを押してしまうことはありますが、勝手に照明がON・OFFしてくれるのって…なんて快適!
【AFTER】
埋め込みにしたことで、天井はスッキリしました。
点灯時は半月状態になるのが悔やまれます(丸い光だと思い込んでたんですよ)。機能的には良いです。
↓【余談】照明は白一択でしたが、探せばもっとカッコいいダウンライトもあったでしょうし、クールを追求するなら黒のフレームも良かったのかもと後で思いました。
照明スイッチと、コンセントには好みを反映させてPanasonicのソー・スタイルのグレーカラーにしました。
人感センサー付き照明にすればスイッチも1箇所に集約できませんかと工務店に相談したら、その場合は配線工事もしないと…という壮大な話になり、これまたコスト的に却下となりました。
新築やそれに準ずる規模の工事だと、電気の計画もバッチリできるのでしょうが^_^;
ということで、もう使わないと判断される箇所以外は現状のまま取付工事となりました。
【AFTER】
写真では黒に見えますが、グレーだとやや柔らかい印象。
実際操作をすることはほぼないので費用対効果としては?ですが(笑)、ここは心の満足度を優先。
↓公式サイトより画像をお借りしました。設置しなくても見ているだけでフェチ気分が上がる…
【おまけ】トイレもセンサー付きダウンライトに変更、実は私が一番消し忘れる場所がトイレだったので、これでずいぶん安心。
併せて換気扇も取り換えたので運転音も静かになりました。
トイレって何度も使う場所なので、本音は場所を広く快適な空間にしたいのですが、こればかりは工事やコストのハードルが高いなあ…昔の家って、そういう概念がないから言っても仕方ないのですが、ね。
③階段はパンチカーペット、廊下はフロアタイルで施工
ここはおそらくコストを下げるためにパンチカーペットにしたんだろうなとは思いましたが、カーペットの階段ってあまり見かけませんよね。
他の素材を使ってのリフォームだと相当費用がかかると判断し断念。
せっかくなのでもう少しふわっとしたカーペットにしたかったのですが、これまた費用面で厳しく今回もパンチカーペットで、クールに見えるミディアムグレーに。
【BEFORE】
ベージュなので汚れは目立ちにくいですが、劣化が激しくてやっぱり汚かったです。
1階の踊り場、手前は以前の玄関リフォームの際、玄関廊下に合わせて貼ったフロアタイルできれいになっていたのですが、奥の方が以前のままの合板の床でした。同じフロアタイルが廃番だったので、ここは階段のパンチカーペットに寄せて仕上げようということになりました。
右下にちらっと映っている鉄扉の色はベージュで塗装。汚れも目立っていて見て見ぬフリをしておりました(笑)
パンチカーペットを剥がした後。
【AFTER】
手前に移り込んでいる黒い板は鉄扉。塗装屋さんがパンチカーペットに合わせてチャコールグレーに塗装することを提案くださったので、予想外のカッコいい仕上がりになりました。
踊り場の部分、パンチカーペットにして本当に良かった。
パンチカーペットの色選びで考えたのは、スタイリッシュにしたいということだけでなく、ゴミは目立つように、でも汚れても目立たないようにということです。
その思惑通り、掃除機やコロコロでこまめにゴミを取るようになりました。
本当はもっと黒に近いグレーにしたかったのですが、老齢の母が階段を踏み外すと大変と思ったので諦めました(自分も年老いたら危ないですよね)。
↓正方形のサンプルがもっと濃いグレー(ほぼ黒)、カッコよかったので、正直今でも心は揺れてます(笑)。
ここを貼り替えることはもうないのかもしれないですが、もしもっと歳を取ってリフォームをするならば、その時の健康状態等で色や素材を決めたらいいことですしね(笑)。
余談ですが、今回のカーペット色選びも含めて参考にしたのがアートディレクターの平林奈緒美さんの事務所の写真。
たまたま購入していたCasa BRUTUSに載っていたのですが、シンプルなモノトーンのインテリアがツボでした。
これを見たから、白い壁最強!って思ったのかも。
他に掲載されている他の事務所のインテリアも好みのものが多かったです。
『Casa BRUTUS』最新号『デザインのいい仕事部屋。』で、アートディレクター平林奈緒美氏の新しい事務所が紹介されていて読み応えがあった。
— Masaya™ (@m_s_y) 2021年11月12日
徹底したモノ選びと細部へのこだわり、箱やバインダー、業務用コンテナを使った膨大なアーカイブの整理術など、とても参考になった。https://t.co/Pq2TyaOLCi pic.twitter.com/0uZuV0556u
廊下は木フローリングにしたかったのですが費用的に厳しく、サンゲツのフロアタイルの木目調(ウォルナット)の中間カラーにしました。
お手入れも楽そうなので、ここは結構いい判断だたっと思います。
【BEFORE】
当時飼っていたワンコが廊下にマーキングしていて、実は結構汚れていたまま長年放置。
【AFTER】
巾木はそのまま活用(欲を言えばこういう所も変えたかったけれどコストが^_^;)、その色ともうまくなじんでくれたのでは?と自負。
写真で見ると、リアルなフローリングと比べるとアレですが、肉眼でパッと見た目ではわかりません。
ということで階段&廊下のリフォームは、自分的にはコストがかかった割に地味且つ殺風景な空間となりました。というか、一から造作するとどれ程のコストがかかるんだろう(;´Д`)
家を建てるのって、本当にすごいことだとまた思いました。
もちろん、階段等にフレームを飾ったりディスプレイする等で楽しむことは可能ですが…私はすぐに面倒くさがったり掃除をサボるので(笑)、このように殺風景のままで過ごします。
「今」を大切に
さて。
年が明けてから日本で色々な出来事が立て続けに起こっています。
今に始まったことではないですが、自分の人生がこれからどうなるのかは分かりませんし、できるだけ自衛したとしても、限界はあります。
備えあれば…ではないですが、もしものことを想定して準備することは、今まで以上に考えて実行しないといけないのかもしれません。
そしてこの「今」をもっと大事にしたいとより思うようになりました。
普通や当たり前が実は有難い…ということを普段つい忘れがちですが、できること・やれることはやっておく方がいいと強く思います。
そう書きながら、気が進まず見て見ぬふりをしてしまうことも多々ありますが^_^;
自分にとってはリフォーム的なこともそういうアクションの一つかと思っています。
しばらく大掛かりな工事はしないつもりですが、古いこの家をできるだけ安全に過ごせる場所として整えることは続けていくつもりです。
いつも思うのが、自分がこの世の最後に見る光景ができるだけ愛しく美しくものであって欲しいということなんですよね。
なかなかそう上手くいくことはないのでしょうけれど…でもいつか来るその時のためにも、その気持ちは持ち続けて、実行できることはやりたいなぁ。